研究対象

研究で扱った植物や菌類の一部を簡単に紹介します

外生菌根 Ectomycorrhiza

樹木の細根にはキノコ類の菌糸が共生して外生菌根ができてます。

森の土の中にはどこも菌根でいっぱい。

樹木が養分を吸収するために重要な働きをしています。

いろいろなキノコ(菌種)の菌根がこちらからご覧いただけます。

トガサワラ(絶滅危惧種)

Pseudotsuga japonica

紀伊半島と四国の一部地域のみに分布

ヤクタネゴヨウ(絶滅危惧種)

Pseudotsuga amamiana

屋久島種子島のみに分布

ハイマツ

Pseudotsuga pumila

日本では森林限界以上の高山に隔離分布。地球温暖化の影響が危惧される。

リュキュウマツ

Pseudotsuga luchuensis

奄美大島以南の南西諸島にのみ分布。近年、マツ材線虫病の被害が深刻。

ブナ

Fagus crenata

日本の冷温帯林を代表する樹木

スダジイ

Castanopsis sieboldii

日本の暖温帯林を代表する樹木

ミヤマヤナギ

Salix reinii

高山性の矮性ヤナギ。

攪乱地にいち早く侵入する先駆種。

オオシラビソ

Abies mariesii

亜高山帯の優占樹種。

コメツガ

Tsuga diversifolia

亜高山帯の優占樹種。

シナトガサワラ(絶滅危惧種)

Pseudotsuga sinensis

日本のトガサワラとは近縁だが、それでも約2000万年頃前に分化したと考えられている。

メルクシマツ(絶滅危惧種)

Pinus merkusii

自然分布はスマトラ島の一部などに限られる。ただし、樹脂生産のために広大な面積の造林地が東南アジア一帯に存在する。

フタバガキ

Dipterocarpaceae spp.

東南アジアの熱帯林を代表する樹木。数百種が分布。伐採によってフタバガキ林は激減した。

キンラン(絶滅危惧種)

Cephalanthera falcata

部分的菌従属栄養植物。自分でも光合成を行うが、根に共生する菌からも炭水化物を獲得する。里山の減少であまり見なくなった。

クロムヨウラン(絶滅危惧種)

Lechanochis nigricans

菌従属栄養植物。葉が無いため光合成を行わない。必要な炭水化物は根に共生する菌から全て獲得する。

オオウメガサソウ

Chimaphyla umbellata

海岸マツ林の林床などに生える植物。茨城県や青森、北海道などに分布するが生息地は限られる。

ホンセイショウロ

Tuber japonicum

日本でしか見つかっていないトリュフ。2016年に私たちが新種発表。

キツネタケ

Laccaria cf. laccata

いろいろな樹木に共生する菌根菌。攪乱地にいち早く侵入する先駆種で樹木の定着を助ける。

ハマニセショウロ

Scleroderma bovista

攪乱地で地表温度が高くなるような場所でよく見られる。地中の菌糸は10m以上広がることもあり、とても大きなクローン(個体)となる。

イチヨウラン

Dactylostalix ringens

一属一種からなる日本固有のラン科植物。北海道から九州まで幅広い分布域を持ち、27の都道府県で絶滅危惧種に指定されている。